四柱推命で読む、2025年7月5日の「地震予言」の真相

2025.06.19


──その日は本当に危険なのか?

最近、SNSや動画サイトを中心に、「2025年7月5日に大地震が起きる」という予言めいた話題が飛び交っています。中には、東京を離れる準備をしているという人もいるほどで、心をざわつかせている方も多いのではないでしょうか。

このような日付が特定された“未来の不安”に対して、東洋の叡智「四柱推命」の視点から、冷静にエネルギーを読み解いてみたいと思います。今回は、2025年7月5日12:00に東京で生まれた仮想命式を用いて、この日の「天地の気」を探ります。

四柱推命とは何か?

四柱推命とは、中国の陰陽五行思想を基盤にした、古来からの運命学です。人が生まれた「年・月・日・時」の4つの柱(四柱)に、天の気(天干)と地の気(地支)をあてはめ、その組み合わせから個人の性格・人生の傾向・吉凶の流れなどを読み解く技法です。

また、四柱推命は人だけでなく、その「日そのもの」にも命式を立てて、社会的な空気や天地のエネルギーを見ることもできます。つまり、特定の日の「気の質」を占うことが可能なのです。

2025年7月5日の命式を読み解く

この日、正午に東京で立てた命式は以下のようになります。

この命式の中心にあるのが「乙亥日」。乙(きのと)は草木のように繊細で柔らかい木のエネルギー、亥(い)は深い水、直感や無意識、そして「終わりと始まり」を象徴する十二支です。

「火と水の対立、そして木の葛藤」

まず目につくのが、日柱「乙亥」と月・時柱の「壬午」がぶつかっている構図です。午は五行では火、亥は水。火と水は真逆の性質で、これが命式に同時に出てくると、対立・摩擦・衝突のエネルギーが高まります。

この関係を四柱推命では「冲(ちゅう)」と呼び、変動・改革・破壊の象意とされています。

さらに、日干の「乙(木)」は、本来は穏やかに成長するエネルギーを持ちますが、周囲を強い火と水に挟まれることで、迷い・過敏・緊張を抱えやすくなります。これは「情報の洪水に飲み込まれやすい日」「心が揺れやすい日」とも読み取れるでしょう。

「予言に飲まれないために:守りの星たちの存在」

しかし、この命式にはもうひとつの側面もあります。それは「守り」と「助け」となる星たちの存在です。

● 比肩(ひけん)- 自立とブレない軸

年干・日干の両方が「乙」であるこの命式には、「比肩(ひけん)」という星が強く現れています。比肩は、自分と同じ性質の干が命式内にあるときに現れ、「自己の確立」「自立」「信念の貫徹」などを意味します。

比肩は、他人に流されず、自分の判断を大切にする力を与えてくれる星。不安を煽る情報や他人の意見に揺さぶられそうなときこそ、「自分の内側の声を信じていいんだよ」と教えてくれています。

● 印綬(いんじゅ)- 知恵と守護の力

月干と時干には「壬水」があり、これは日主の乙にとって「印綬」にあたります。印綬は「知性」「精神性」「学び」そして「見えない守護」を意味する吉星です。

災難や混乱のときに、人との縁や知恵、正しい判断をもたらしてくれる印綬が2つもあることは、この日が「混乱の中でも、冷静さを保てば道が開ける」ことを暗示しています。

また、印綬は「記憶」や「情報」とも縁が深く、信頼できる情報とつながることで不安が晴れる暗示も含みます。

● 食神(しょくじん)- 安らぎと豊かさ

地支には「食神」が2つ出ています。食神は「心と体の栄養」「楽しみ」「余裕」の星です。非常に吉意の強い星で、優しさや芸術性、リラックスした雰囲気をもたらします。

この星がある日は「恐れやストレスで緊張しすぎない」ことが幸運の鍵。不安があるからこそ、おいしいものを食べてリラックスする、自然の中で過ごす、好きなことに集中する――そんな過ごし方が、むしろ気の流れを良くしてくれるでしょう。

「地震は起きるのか? 四柱推命の立場から」

ここで、改めて問いに戻りましょう。

「2025年7月5日に地震は起きるのか?」

結論から言えば、四柱推命は天変地異をピンポイントで予言する占術ではありません。その代わりに、「その日が持つ気の流れ」「変化が起こりやすいか」「心が揺れやすいか」といった“エネルギーの質”を見ることに長けています。

この日の命式は、確かに火と水の激突、木の動揺といった「内外の揺れ」を象徴する要素を含み、感情や社会の動きが不安定になりやすい傾向があります。

ですが、同時に比肩・印綬・食神という安定と守護の星も複数出現しており、エネルギーのバランスは崩れきっていません。大きな揺れ(地震)を「確実に暗示している」とまでは読み取れないのです。

「恐れより、整えることを大切に!」

この日を迎えるにあたり、もっとも大切なのは「不安に飲まれず、自分の軸を保つこと」です。

不確かな情報や極端な予言が広まりやすい今だからこそ、古代から伝わる叡智をもとに、冷静に自分を整えることが、何よりの“備え”になります。

7月5日という日は、決して恐れる日ではなく、「自分を深く見つめなおす日」「心の足元を整える日」として活かせるのではないでしょうか。

最後に

四柱推命が教えてくれるのは、「未来を当てる」ことではなく、「未来を整える」ための視点です。

大切なのは、星や運命に従うことではなく、それを通して「今の自分をどう生きるか」を見つめること。

2025年7月5日、恐れよりも、優しさと知恵でこの日を迎えてください。